トイレタリー業界に就職したい!主要メーカーとトイレタリー業界の動向について
2018.10.29企業研究・業界研究私たちの生活の中で必需品となっているトイレタリー製品。生活に欠かせない商品であることから、なくなることのないトイレタリー業界ですが、就職を希望している就活生はトイレタリー業界の現状や動向を知ることから始めてみてはいかがでしょうか。
今回は、トイレタリー業界について詳しく解説していきます。また、トイレタリーの主要メーカーや求められている人材になどについても解説します。
トイレタリー業界の動向とは?
主なトイレタリー商品とは、シャンプー・石けん・洗剤・歯磨き・歯ブラシなどの身体を清潔にするもののことを言います。私たちの生活に欠かせないトイレタリー商品を、少しでもよくしようと日々新商品の開発や既存商品の改善などをおこなっています。
生活してく上で必需品でもありますから、トイレタリー業界は大きな低迷期もなく横ばい状態の売上高が続いていました。さらに、日本の品質のよさから外国人の爆買いが近年増加していることでトイレタリー業界の売上高は上昇傾向にあります。ただ外国人の爆買いが、いつまで続くか分かりません。
それを踏まえて、今後はどのような戦略を考えるかによって、成長スピードも変わってくることでしょう。
トイレタリー業界の平成27~28年度の売上高は2兆9,263億円で、123業界中68位とまずまずの順位となっています。伸び率に関しては+11%と高く、収益性も+6%となっています。トイレタリー業界の平均年収は695万円で、日本の平均年収よりも高い水準です。
トイレタリーメーカーが求めている人材は、ニーズに合った商品開発や改良に役立つ情報を収集するために、消費者目線の人材を求めています。また、ひとつの商品を作りあげるためにはチームワークが必須となることから、共同作業ができたり、人の意見を尊重できる人材が求められています。
今後の課題
近年、爆買いによるインバウンド消費が国内市場を盛り上げてきました。日本人の個人消費を上げるためにも、新商品の開発や既存商品の改良に力をいれて売上高を伸ばす努力が挙げられるでしょう。
成長戦略
日本の高い品質を外国人はすでに認めています。そのため、人口の増加などが見込まれる海外市場への販売ルートを拡大していくことが成長戦略として考えられます。
トイレタリー業界の主な企業・メーカー
花王
1940年設立の「花王」は、アタック・ビオレ・エッセンシャルなどの商品を生み出している大手トイレタリーメーカーです。顔も洗える石けん「花王石鹸」からはじまり、時代のニーズに合わせさまざまなトイレタリー商品を研究・開発してきました。花王は、国内だけでなく中国・マレーシア・ドイツなど多くの海外にも拠点を広げておりグローバル企業としても発展しています。
花王の平成27~28年度の売上高は1兆2,228億円で、トイレタリー業界の中で第一位となっています。第二位のユニ・チャームの売上高と比較すると、約5,000億円もの差があり断トツの売上高を誇っています。
ユニ・チャーム
1961年設立の「ユニ・チャーム」は、紙おむつ・介護用おむつ・生理用品をメインにしているトイレタリーメーカーです。少子化に伴い、紙おむつの売れ行きは減少傾向にあることから、ユニ・チャームは対策として海外に紙おむつの販売を拡大しています。また、高齢化社会のため介護用おむつの売れ行きが伸びていることから高機能介護用おむつの開発などにも力をいれています。
ユニ・チャームの平成27~28年度の売上高は7,387億円で、トイレタリー業界の中で第二位となっています。
ライオン
1918年設立の「ライオン」は、デンタルケア商品を強みとしているトイレタリーメーカーです。石けんや洗剤・シャンプーなどのトイレタリー商品も充実していますが、そのほかにバファリンやかぜ薬などのメディカルケア商品やサプリメントなどの健康食品など幅広く商品を展開しています。
ライオンの平成27~28年度の売上高は3,786億円で、トイレタリー業界の中で第三位の売上高となっています。花王・ユニ・チャームに続きライオンの3社がトイレタリー業界を牽引している主要トイレタリーメーカーです。
トイレタリー業界で働く人の仕事内容
研究・開発
主な仕事内容は、商品化するために研究と開発をおこなうのが仕事となります。消費者が求めているものを商品化するべく、研究を積み重ね、開発に勤しみます。
営業
営業の仕事内容は、取引先との打ち合わせや新商品の説明・売り込みのほかに、どのような需要があるのかマーケティングしたりするのが主な仕事となります。また、会社によっては営業とマーケティングは別部門となっている場合もあります。
デザイナー
デザイナーの仕事内容は、商品のパッケージデザインや販促品のPOPなどのデザイン作成が主な仕事内容となります。
先輩の声
清潔を好む日本人の厳しい目にさらされることで、トイレタリー業界は製品の細かな箇所までこだわり、他社との差別化を図って改良を繰り返してきました。そのなかで培われた高い技術力を武器に競争が激しい国内から海外へ活動の場を広げています。トイレタリー業界は就活においては比較的倍率の高い業界で、特に外資系のP&Gのマーケティング職は全業界のなかでも最難関クラスと言われています。選考通過の鍵は競合が多い中でなぜその企業で働きたいのかを上手く伝えられることになるので準備を怠らないようにしましょう。
おわりに
身近な存在で、至るところに使用されているトイレタリー商品。トイレタリー業界の近年の売上高は横ばい状態でしたが、品質のよさから外国人による爆買いが売上高を上昇しています。ただ爆買いはいつまで続くか分かりません。そのため、海外への販売を拡大した成長戦略を練ったり、インバウンド需要と国内需要の両方を考えた商品開発などが必要であると考えられます。
トイレタリー業界に就職を希望している就活生は、今後の動向を調査していくことと各トイレタリーメーカーの企業研究も進めていきましょう。
株式会社ジェイック
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