就活生が知っておきたい流通業界の就職事情

2019.02.28企業研究・業界研究
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私たちに物品を提供し届けてくれる流通業界は、ネット販売の需要と共に大きく変化・成長している業界です。また、卸売業や小売業など幅広い業種があり、就職先としても人気となっています。

そこで今回は、就活生が知っておきたい流通業界の就職事情を詳しく解説します。業界研究や企業研究を行なっている就活生は、ぜひ参考にしてください。

流通業界の動向とは?

流通業界とは、生産者が生産した商品が消費者に届くまでに携わるご業界のことです。細かく分類すると卸売業・運搬業・小売業などの業種がありますが、一般的に流通業界と呼ばれているのは、卸売業と小売業の2つになります。生産者から商品を受託して顧客に卸すのが卸売業であり、最終消費者に商品を提供するのが小売業です。

小売業にはコンビニエンスストア・ドラッグストア・百貨店などがあり、多くの人が毎日利用しています。流通業界は日常生活と密接に関係している商品を多く取り扱っており、不景気で消費が減少すると売上高も落ち込みやすくなります。そのため、景気や経済情勢に敏感な業界とも言えるでしょう。

また、景気だけでなく少子高齢化の影響も大きい現在では、小売業の市場規模は縮小傾向にあります。しかし、インターネットの普及でネット通販の消費が好調であるなど、流通業界全体としての業績は好調な推移をみせています。

今後の課題

少子化の時代に突入し、流通業界には人口減少への対策などの課題が山積みです。特に消費者のニーズが多様化・細分化している現在では、大きなヒット商品が生まれにくく、どのような商品を開発し、効果的な宣伝や効率的な流通・販売を行なっていくのか、戦略の立案・実施も難しくなっています。

成長戦略

近年の流通業界では、M&Aを実施する企業が目立つようになりました。今後も業務提携やM&Aを中心に市場の再編成が進み、市場の維持が図られるものと思われます。また、ITをはじめとする新技術を活用し、時間と場所にとらわれない購買機会の提供や消費者ニーズにマッチした商品の開発・販売、時代に合った宣伝手法の選択などが成長戦略として重要な要素となってくるでしょう。

流通業界の主な企業

イオン株式会社

1926年に創業したイオン株式会社は、小売業に精通した流通企業です。全国に展開しているイオンスーパーでは、家計に優しい価格帯が好評となっています。2018年の営業収益は8兆3,900億円となっており、小売業の中で6期連続で第1位を獲得。流通業界を牽引している大企業です。

株式会社セブン&アイ・ホールディングス

コンビニエンスストアのセブンイレブンを展開している企業です。全国に店舗を拡大し、コンビニエンスストアの中では店舗数第1位、2018年の営業収益は約6兆400億円となっています。

グループとしてはほかにもスーパー・百貨店・金融・ITサービス・不動産事業など、幅広く事業を展開しており、地域社会や顧客からの多様なニーズに応えようとしています。

高島屋

1831年創業の高島屋は、百貨店の中でも老舗の企業です。2018年の営業収益は9,496億円となっています。国内店舗は首都圏を中心に、京都や大阪などの主要都市に展開しているほか、シンガポールや上海などの海外にも出店しています。老舗の百貨店ということもあり、古くからの顧客層が根強く支えています。

流通業界で働く人の仕事内容

仕入れ・物流

仕入れ・物流の主な仕事内容は卸業者や生産者の元に出向き、店頭に並べる商品の仕入れや買い付けをすることです。時代時より移り変わる流行や顧客のニーズを把握し、売れる商品を探すことが重要な任務となります。トレンドに敏感になることや発想力、さらにはコミュニケーション能力が必要な職種です。

販売

販売の主な仕事内容は、来店したお客様のニーズを聞き取り、的確な商品を選定して提案・販売をすることです。コミュニケーションやプレゼンテーションの能力、高い販売技術などが必要とされます。また、お客様をおもてなしする役割を担う販売員は企業の顔となる需要なポストでもあります。

管理

管理部門は、仕入れ・物流部門が買い付けてきた商品を倉庫で管理し、検品を行なうことが仕事です。ネット販売も手掛けている企業の管理部門では、ネットと実店舗の両方の在庫を管理しなければいけないため、多忙になることがあります。また、顧客の情報やニーズを分析・把握することも仕事の1つです。

マーケティング

マーケティングの主な仕事内容は、販売促進や顧客獲得のための市場分析やキャンペーン・イベントを企画することです。

流通業界にはこのほかにも、営業・経理・事務など、一般企業に存在する職種もあります。

先輩の声

流通業界には、百貨店やスーパー、コンビニ、ネット通販など、多岐にわたる業種が存在するので、どういった分野に関わりたいか、自己分析などを通して熟考する必要があります。また、スーパーやコンビニでは少子高齢化の波を受け、海外に販路を移す企業も増えているため、海外でのビシネスに興味のある人は、選考を受けてみるのも良いでしょう。

おわりに

流通業界は景気や少子化・人口減少の影響を受け、市場が縮小傾向にあるものの、好調なネット通販が業績を支えています。今後も多くの課題があるでしょうが、日常生活には欠かせない業界でもありますので、就活生は各企業の成長戦略をしっかりと把握し、業界研究と企業研究をしてください。将来性も含め、自分に合った業種と職種をしっかりと見極めて就職先を選ぶようにしましょう。

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タグ : 企業研究 業界研究 流通業界
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