売上好調のコンビニ業界に就職!主要企業の業績や仕事内容について

2018.11.07企業研究・業界研究
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いつでも、どこでも、必要なものがそろっている、とても便利なコンビニは、私たちの生活に必要不可欠な存在となっています。毎年多くの店舗が、開店と閉店を繰り返していますが、コンビニ業界の現状はどうなっているのでしょう。今回は、業績を含めたコンビニ業界の現状や動向、将来性などについて詳しく解説していきます。また、主な企業や仕事内容なども紹介していきますので、就職を希望している方や、企業研究をされている方は、ぜひ参考にしてください。

コンビニ業界の動向とは?

約90年前に、最初の「コンビニ」といわれる小売店が誕生してから、コンビニの存在は大きく変化してきました。現在のコンビニは、ATMの設置・公共料金の支払い・荷物の受け取りや配送など、便利なサービスを導入しています。また、健康志向や高齢者向けといった、さまざまなニーズに合わせた商品開発や、食材にこだわった商品の販売など、利用者を飽きさせない戦略で顧客を獲得しています。24時間営業で、さまざまな料金の支払いや買い物がいつでもできるコンビニは、とても身近な存在になっているといえるでしょう。

日本フランチャイズチェーン協会の「統計年間動向(2017年1月~12月)」によると、2017年のコンビニ業界の業績はゆるやかに伸びており、全店ベースでは10兆6,975億円、前年比+1.8%の伸び率となっています。

今後の課題

コンビニ業界は、フランチャイズ形式を取り入れることで、事業を拡大することに力を入れてきました。このフランチャイズ形式での運営には、店舗を経営するオーナーの獲得が必須となりますが、オーナーが不足しているのが現状です。2017年12月現在、国内には55,000以上の店舗があり、ほぼ飽和状態といわれています。人手不足と新規出店可能地域の減少、同業他社の競合増加、同一地域内での既存店と新規店舗間のシェアの奪い合いなどへの対応が、今後の課題となるでしょう。

成長戦略

国内では、新規出店できる地域が縮小傾向にあるため、コンビニ各社は海外での店舗出店や運営に目を向け、事業拡大や売上高を伸ばす戦略を取り入れています。今後は国内外を問わず、その地域や社会環境に応じたさまざまなサービスの導入や商品の開発、店舗経営の効率化などがますます重要となってくるでしょう。

また、経済産業省が2018年2月より東京都内で開始している実証実験が、コンビニの新たな成長を後押しするものとして期待されています。これは、価格や賞味期限などの商品情報を記憶したICタグをコンビニの商品に付け、セルフレジで買い物ができるようにするというものです。実用化されれば会計や在庫管理にかかる手間が大きく省けるため、人手不足の解消やコストダウンにつながります。こうした最新のテクノロジーをいかに早く、どのような形で取り込むのか、コンビニ各社の動向にも注目です。

コンビニ業界の主な企業・メーカー

株式会社セブン‐イレブン・ジャパン

1927年にアメリカで小売店として創業し、企業買収や吸収合併を繰り返しながら成長してきた7-Eleven,Inc。その日本法人ともいえるこの企業は1978年に設立され、2005年よりセブン&アイ・ホールディングスとして、グループ事業を展開しています。グループ化と同時に、7-Eleven,Incを完全子会社化。以降、国内に約20,600、海外に46,000以上の店舗を有するグローバル企業にもなっています。

「セブンプレミアム」というオリジナルブランドなどが好調で、2017年度の国内売上高は4兆6,780億円に達しました。農業・食・環境を総合的に考える「セブンファーム」の運営など、幅広い事業を推し進めていることも特徴です。

株式会社ローソン

1975年に設立したローソンは、2017年度の全店舗売上高が約2兆3,000億円となっています。国内には約14,000店舗あり、海外にも約1,600店舗を展開しています。糖質制限食の流行や健康志向の高まりなど、消費者のニーズに合わせた商品開発に力を入れており、「ローソンセレクト」というオリジナルブランドでは、こうした食品から日用品まで、約500種類の商品を取り揃えて販売中です。

また、「ローソン研究所」というページを自社サイト内に設立し、季節やトレンドを取り入れた情報を発信するなど、さまざまな戦略で顧客の取り込みを図っています。

株式会社ファミリーマート

1972年に現在の前身となる店舗からスタート。その後サークルKサンクスとの合弁を経て、20016年よりユニー・ファミリーマートホールディングス株式会社のグループ企業として、事業展開をしています。2017年度の全店舗売上高は約3兆円となっており、店舗数は、国内外合わせて約24,000店舗です。「ファミリーマートコレクション」というオリジナルブランドの強化や、異業種との事業提携で、事業の拡大を図っています。

コンビニ業界で働く人の仕事内容

商品開発

商品開発部門は、原材料の調達から新商品の開発などが主な仕事です。トレンドの移り変わりが激しいコンビニ業界では、常に新商品の開発が求められるため、アイディアや想像力などに長けている方に向いています。また、さまざまなニーズに寄りそった商品を開発するために、原材料などの幅広い知識が必要になってくるでしょう。

店舗開発

店舗開発部門は、新規出店できる地域や場所を探したり、地主にフランチャイズのオーナーになってもらうための交渉をしたりすることが、主な仕事です。新規出店する地域を開発するためには、人口や年齢層、競合他社や既存店の有無など、利益を出すための諸条件を満たす場所を確保しなければならず、さまざまな調査が欠かせません。

トレーナー

トレーナーは、新規出店したオーナーや従業員に向けて、商品の発注からレジ打ちなど、あらゆる業務の指導や情報共有をすることが主な仕事です。既存の店舗に出向き、接客指導や新規サービスなどの導入研修を行うこともあります。

スーパーバイザー

スーパーバイザーは、いくつかの担当店舗を定期的に巡回し、どう利益を上げていくかという店舗運営全般の支援や指導を行うことが、主な仕事です。本部からの施策を店舗に伝えたり、店長をはじめとする現場スタッフからの経営情報を本部に持ち帰るなど、本部と加盟店とをつなぐ役割も担っています。

先輩の声

コンビニ業界はほぼ3社の寡占状態となっており、各社それぞれ海外進出や新たなサービスの開始により差別化を図っています。銀行ATMの設置や公共料金の収納代行サービス、宅配の受け取りサービスなどがその例です。そのため、IT化やネットショッピングなど新しい流れを汲み取り、時代の変化に柔軟に対応できる人材が必要となるでしょう。

おわりに

コンビニ業界は、時代の変化を取り入れ、常に変化が求められる業界です。サービスの向上や、新商品の開発などでますます便利になり、店舗数の多さからも、今後も身近な存在であり続けるでしょう。コンビニ業界に就職を希望している学生は、海外出店などの動向にも目を向けて関連業界や各社の事業展開にも詳しくなっておきましょう。

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