インターネット広告業界に就職!業界の仕組みと主要企業を徹底リサーチ
2019.03.29企業研究・業界研究広告業界は、インターネット広告の出現により大きく変わりました。従来は看板やテレビCM、雑誌・新聞などが主流でしたが、インターネットが普及してからは、インターネット広告業界の規模が拡大を続けています。
今回は、このインターネット広告業界の動向や主な企業などについて詳しく説明します。就職を希望している就活生は、業界研究や企業研究の参考にしてください。
インターネット広告業界の動向とは?
Webページを閲覧していると、必ずと言って良いほど目にするインターネット広告。この広告を取り扱うインターネット広告代理店のビジネスモデルは、媒体社(Webメディアやプラットフォーマーなど)の広告枠を代理販売することです。そしてインターネット広告には、大きく分けて次の4つがあります。
・検索結果の上部に表示される「リスティング広告」
・YAHOO!JAPANなどのポータルサイトに表示される「ディスプレイ広告・バナー広告」
・TwitterやInstagramなどに表示される「SNS広告」
・YouTubeなどの動画投稿サイトで表示される「動画広告」
株式会社電通が2018年2月に発表した調査結果によると、これらインターネット広告の国内市場規模は、2017年度で約1.5兆円、4年連続2桁成長となっています。スマートフォン広告と動画広告が市場を牽引しており、今や広告業界全体ではテレビ広告に次ぐ存在となりました。
今後の課題
急成長を遂げるインターネット広告業界では、参入企業が増加しています。しかしながら、小規模の企業は大手広告代理店の傘下に入るなど、巨大資本による業界の集約も進んでいます。
また、媒体の形態やテクノロジーの目まぐるしい変化、SNS広告がメディア広告と消費者との距離を縮めたことなどにより、従来の広告枠の販売に加え、広告による付加価値の創出も求められるようになりました。
こうしたことから、消費者の嗜好が細分化している現代において、いかにオリジナリティを保ちながら顧客を獲得し、時代にマッチしたビジネスモデルを構築して行くのかが、今後の課題といえるでしょう。
成長戦略
媒体やテクノロジーの進化に合わせて、広告の種類・質・表現方法などを研究・開発することが重要でしょう。すでに、テクノロジーに強く特定分野に強みを持った「コンサルティング型広告代理店」が注目を集め始めています。また、インターネット広告が双方向型の情報発信媒体へと変化しつつある現在、既成概念にとらわれない新たな広告枠の考案や、多様化する消費者への訴求力向上が、今後の企業成長に大きくかかわってくるものと思われます。
インターネット広告業界の主な企業
株式会社サイバーエージェント
1998年に設立され、インターネット広告事業の他にメディア・ゲーム・投資育成事業なども行っています。2018年9月の決算で、売上高が4,195億円と過去最高を更新し、業績は好調です。在籍社員の90%近くが20~30代と若く、年功序列を排除し、若手社員の管理職登用にも積極的です。
D.A.コンソーシアムホールディングス株式会社
2018年、博報堂DYホールディングスにより完全子会社化された、広告代理店・媒体探し・媒体の役割を全て担える大手インターネット広告企業です。2018年度の売上高は2,083億円で、過去最高を更新しています。また、グローバル化も進めており、海外媒体での広告枠の獲得などにも注力しています。
株式会社セプテーニ・ホールディングス
国内外に19拠点を構え、グローバルにビジネスを展開している企業です。グループ傘下の会社それぞれにおいて、インターネット広告・SEMオペレーション・ソーシャルメディア/デジタルマーケティング支援といった、インターネット広告にかかわるさまざまな領域のサービス提供やマーケティング支援を行っています。2017年度の連結売上高が約152億円、「ひねらんかい」という社是のもと成長を続けています。
インターネット広告業界で働く人の仕事内容
営業・プランナー
主な仕事内容は、新規クライアント獲得に向けた営業や、既存クライアントに対して広告の企画・提案などを行うことです。また、媒体社との打ち合わせや営業に関する企画やプランニングなども業務の1つになります。
運用・分析
さまざまな面から出稿広告の分析を行い、より効果的な広告運用を行うのが主な仕事です。クライアントの業績をも左右する、重要な部署となります。
エンジニア
インターネット広告の広告管理システムを開発・提供するのが仕事です。専門職となるため、テクノロジーに関する幅広い知識や力量が必要とされる部署となります。インターネット広告市場への影響がとても大きい業務です。
先輩の声
フレックスタイムや服装自由など比較的自由な働き方ができる会社が多く、また年功序列というよりは実力主義なので、自分らしく働きたい人におすすめの業界です。今やインターネット広告は、新聞やテレビと肩を並べるほどの広告媒体になりました。広告代理店だけでなく一般の企業でもインターネット広告のスキルを持った人材が必要とされているため、この業界での経験で自分の市場価値を高めることができるでしょう。
おわりに
インターネット広告業界は、今後もその市場規模を拡大して行くものと予測されています。好調な業界だけに就職先としても人気があり、就職希望の就活生は、企業動向だけでなく、時代の流れやテクノロジーの進化にも目を向け、幅広い見識と独自の感性で勝負できるようにしておきましょう。
株式会社ジェイック
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