玩具メーカーは少子化でどうなる?玩具業界に就職したいならおさえておきたい業界の今後

2018.10.29企業研究・業界研究
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いつの時代も子どもにとって玩具で遊ぶことはとても楽しいものです。しかし現代では、玩具は子どもだけのものではなくなってきているようです。

時代とともにトレンドや対象世代が変化しても、変わらず楽しい時間や空間を生み出してくれる玩具。今回は、玩具業界に就職を希望している就活生に向けて、玩具メーカーの動向や仕事内容などについて詳しく解説します。ぜひ企業研究や業界研究の参考にしてくださいね。

玩具業界の動向とは?

近年は家庭用ゲーム機やスマートフォンを使った、子どもから大人まで楽しめるビデオゲームが人気となり、昔に比べるとアナログ系の玩具は苦戦しています。さらに少子化の影響や市場の成熟で、玩具業界は厳しい時代を迎えているような印象を受けます。

爆発的ヒット商品を生み出せば一気に売上高が上昇する玩具業界ですが、空前のヒットではなくとも、長年愛されている定番玩具やキャラクター商品、人気アニメ関連の玩具など、市場を支える商品は多く存在しています。

近年の動向としては、子どもを対象とした玩具にとどまらず、フィギュアや脳のトレーニングといった大人も楽しめる玩具・ハイテク系玩具などが、売上高を伸ばす傾向にあります。日本玩具協会が2018年6月に発表した「2017年度国内玩具市場規模」によると、ビデオゲームを除く玩具の2017年度売上高は約8,000億円。2014年度に過去10年間で最高の売上高となる8,000億円超を記録して以来、4年連続で8,000億円ラインを維持していることから、近年の玩具業界は好調だといえるでしょう。また、前年度比152%の伸びとなったハイテク系のトレンドトイ(インタラクティブトイ・ロボット・カメラ・アプリ系)は、今後も注目を集めそうです。

今後の課題

少子高齢化が進む日本では、子どもだけでなく大人・高齢者も含めた幅広い世代が楽しめる玩具やさまざまなニーズに対応した玩具の企画・開発が、大きな課題の1つといえます。また企業をより成長させるためには、既に成熟した国内市場から飛び出し、海外展開を考えることも必要でしょう。

成長戦略

現在玩具メーカーは人気を維持している定番商品のほか、新しい切り口を持った玩具、人気アニメやビデオゲームと連携した玩具や双方向で楽しめるハイテク系玩具など、時代と多様なニーズにマッチした玩具の開発に取り組んでいます。また既存キャラクターの商品力を活かし、他業界への流通を狙った商品や他企業とのコラボ商品も拡がりを見せ、売上増に功を奏しています。

社会現象を巻き起こすような大ヒット商品を生み出すことも大切ですが、幅広い世代の購買意欲を刺激する商品の開発と海外への事業展開が、今後の成長戦略として重要なポイントとなるでしょう。

玩具業界の主な企業・メーカー

株式会社タカラトミー

1953年設立のタカラトミーは、ミニカーのトミカやリカちゃん人形など、多くのヒット商品を世に生み出している玩具メーカー。2017年度の売上高は約1,800億円(前年度比6%増)、従業員数約2,200名の老舗企業です。幅広い世代に向けた玩具を企画・販売し、玩具周辺や海外にも意欲的に事業展開しています。北米・欧州・オセアニア・アジアなどにもグループ会社を持ち、グローバル企業としても発展しています。

株式会社バンダイナムコホールディングス

2005年設立のバンダイナムコは、2017年度の売上高が約6,800億円(前年度比9.4%増)、従業員数約8,000名の大企業です。玩具などのトイホビー事業にとどまらず、家庭用ゲームなどのネットワークエンターテインメント、アミューズメント分野のリアルエンターテインメント、映像音楽コンテンツなどの映像音楽プロデュース、アニメーション分野のIPクリエイトなど、多彩な事業分野を持っています。

2018年4月には「CHANGE for the NEXT 挑戦・成長・進化」を掲げた3か年計画をスタートしており、IP事業のグローバル市場における浸透・拡大を目指すとともに、今後成長の可能性が高い地域や事業での展開を強化する方針です。

レゴジャパン株式会社

レゴジャパンは、レゴグループの日本法人。2017年度のグループ売上高は日本円にして約6,200億円、今や有名となったLEGOのロゴマークで、ブロック玩具を世界中に広めた企業です。日本ではレゴランドの開園など、国内市場においてレゴ商品は好調な売上を維持しています。

グループ全体として、子どもたちのための革新・環境問題への積極的な取り組み・従業員への最大限のケアと倫理的かつ透明性を持ったビジネス慣行を活動方針としています。

玩具業界で働く人の仕事内容

デザイナー

商品のパッケージデザインや販促関連のデザインなどを行います。また、実際の商品デザインを手掛けることもあります。

企画

玩具に対する愛情や時代の流れを読むセンス、クリエイティブな感覚・思考などを持つ人に向いている職種です。より良いアイデアやキラーコンテンツを生み出すためには、玩具に対する幅広い知識と想像力、情報収集力が欠かせません。日頃から世の中のさまざまな商品や情報にアンテナを張り、自分の考えを魅力的な企画にまとめあげる力も必要となるでしょう。

営業

玩具専門店や玩具を取り扱っている店舗に自社の玩具を売り込んだり、新たな販路を開拓したりすることが主な仕事です。そのため、高いコミュニケーション能力が必要となります。また、自社商品を取り扱っている店舗に出向き、売り場の陳列方法を見直したり販促用POPなどを設置したりすることもあります。

先輩の声

少子化が進むに日本ではあまり良いイメージのない玩具業界ですが、大人や高齢者など幅広い世代も楽しめる玩具の企画など、様々な可能性を秘めています。新しいことを発想するのが好き、自分のアイデアを形にしたいと考えている方には魅力的な業界です。

おわりに

少子化により、国内で玩具を欲しがる年代の子どもが減少していることは事実です。しかし、既存の概念や世代にとらわれることなく、多様なニーズにマッチした玩具を企画・販売しようとするメーカーの取り組みは始まっています。

本記事が、玩具業界に就職を希望する就活生にとって今後の動向をしっかりと見極める参考になれば幸いです

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