【映像業界】今後の市場動向は？就職後の将来性について

2018.09.25企業研究・業界研究

テレビや映画などの業界で生み出される映像作品。映像製作における業務内容は多岐にわたり、数多くの職種が存在します。将来性も有望視されており、映像制作に関心を持つ就活生であれば見逃せない職種の1つでしょう。

そこで今回は、映像業界の職種やニーズ、市場動向や将来性についてご紹介します。

映像業界の職種は？

映像業界はテレビ番組やコマーシャルなど映像作品の制作が仕事です。その職種は大きく分けると企画系と技術系の2種類あります。

まず企画系には、「プロデューサー」「ディレクター」「制作デスク」「構成作家」などの職種があります。プロデューサーが番組などを企画すると構成作家が台本をつくり、ディレクターが製作現場で演出を手がけ、事務関係を制作デスクが担当するのです。

技術系では「カメラマン」「音声」「MAミキサー」「音響オペレーター」「照明オペレーター」などが企画側の考えた内容を映像化します。カメラマンと音声がそれぞれ画像と音を記録し、MAミキサーが効果音などを加えます。音響オペレーターは音声を、照明オペレーターは明るさを調整する専門家です。

その他にも生放送でカメラを切り替えるスイッチャーなど、映像制作の現場では数多くの職種が必要になります。

映像業界へ就職するには？

映像業界も、その他の業種と同じく有名な会社ばかりではありません。中小企業の多くは、人手不足が悩みの種といわれています。

そのため映像業界に就職するとき、会社によっては技術の習熟度をそれほど問われません。もちろん、編集ソフトや画像加工ソフトを使えることが応募条件になることもあります。それでも、スキルが低いからといって遠慮する必要はないでしょう。

会社によっては技術以上にコミュニケーション能力を重視し、あるいは映像への情熱を大切と考える意見も聞かれます。将来的に技術の習得は必須ですが、入社後にスキルを磨けば問題ないという声もあります。

いずれにしても映像業界では経験者の確保が容易でなく、隠れた才能を見いだすために苦労しています。就職希望者は各会社のニーズを見定め、何をアピールするか整理しておくと面接時に生かせるでしょう。

新卒倍率は？

映像業界における新卒の就職率は制作会社ごとに異なります。また、毎年のように新卒採用を行っているとは限りません。

特に競争の激しいジャンルが、テレビ業界です。技術職はアナウンス部や総合職に比べると低い倍率ですが、それでも東京キー局は約200～300倍、地方局でも100～200倍ほどに達するといわれています。

テレビ業界と比べて挑戦しやすいジャンルは、映像ソフトメーカーや映像制作プロダクションです。また最近では、IT企業でもアプリを開発する過程において映像制作に関与できる可能性があります。IT系は映像業界の中でも映画関連などで未開拓の部分がまだ多く残されているといわれ、今後への期待が小さくありません。

映像業界は、どの方面を希望するかによって新卒倍率に多少なりとも差が生じています。映像業界に何としても進みたい場合、さまざまな制作会社にアプローチした方が賢明かもしれません。

映像業界の将来性・市場動向

現在、映像業界の動向として業務内容が多様化する傾向にあります。業界関係者の間では、市場の拡大を歓迎する声も皆無ではありません。

例えば電車内では、各車両にディスプレイを設置し広告映像を流しています。スマホなどのモバイル端末で動画視聴する方も、今では珍しくありません。さまざまなシーンで映像コンテンツを目にする機会があることを考えれば、映像業界は成長市場であることが分かるのではないでしょうか。

これらの現状から、映像業界は今後も活動領域を拡大することが予想されています。技術の進歩によりメディアは多様化し、制作スタッフが活躍する場は失われないという声も聞かれます。その意味では、映像業界の将来に大きな不安はないといえるでしょう。

おわりに

映像業界には多種多様な職種があり、1つの映像作品を制作する場合にも大勢の方が関わっています。就職率は職場や業種によって違うため、あまり希望する就職先を絞り込まず選択肢を広げておくと良いでしょう。現在、市場規模は拡大傾向にありますが、人材不足に悩まされています。未経験者でも採用されるチャンスはあるので、映像制作に強い興味があるならスキルが未熟でも諦めずに挑戦してみてください。